TFA2019キックオフセミナーを開催しました

TFA2019キックオフセミナーは、日経xwoman総編集長、日経ARIA 編集長、日経DUAL 創刊編集長の羽生祥子さんを講師にお迎えしました。

大人の「働く・学ぶ・遊ぶ」を讃えよう というタイトルで、まさに「学び直し」をテーマとした、幅広い年齢層に共通するポイントや考え方について、お話をして頂きました。

まず最初に、日経xwomanの創刊にあたり、拘り抜いて作られた3つの動画をご紹介いただきました。

こちらのブランドムービーの製作は、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した「万引き家族」のチームが担当し、一つ一つにオリジナルの曲があるという念の入れようです。

羽生さんが日経xwoman創刊にあたり、最も大切だと感じられている「リアルの追求」が、見事に反映されていたため、見る人の世代ごとに「心当たりのある出来事」に少し胸が苦しくなったり、涙が滲むような方もいらしたようです。

これまでの社会の中では、多くの仕事を男性が中心となって担ってきました。女性が使う商品や女性向けのサービスも雑誌や動画についても「男性が考える女性像」というもので作られていました。

子育て中の女性でも、髪を綺麗にセットしたり、アクセサリーを付けていたり、指先まで行き届いたネイルケア・・・そんな女性が果たしてどれだけいるのでしょうか?

子育て中は、いつも邪魔にならないように髪を引っ詰めて束ねたり、思い切ってショートカットにしたり、自分のことよりも、家事や子供の世話に追われるような毎日です。

羽生さんがご自身の育児体験から感じた違和感が、日経DUALの創刊に繋がり、男性が作る理想のイメージではなく、育児中の女性の日常のリアルとなって、こちらの動画にも表現されていました。

TFA2nd.対象者になる日経ARIA世代(40〜50代)のムービーのテーマは「オーケストラ」なのだそうです。

これまでの人生を振り返り、苦境に立ち苦しかった時や不協和音が流れ悲しくなった時を思いだし、それでも好きなことややりたいことを諦めずに、自分自身で決めてきたことだからやってこれた!というメッセージが自分にも重なり、胸が熱くなりました。

人生100年時代と言われるようになり、80年働くとすれば、40〜50代はまだまだ中間地点!
これからも好きなことややりたいことをやる力が、自分の心をワクワクさせて、次へ進むエネルギーになることを再認識できました。

半世紀近く生きてきて、やっと人生の面白さを理解し「受け入れる」余裕ができてきたこの頃です。
酸いも甘いも嚙み分けて、人生の妙味を味わえるお年ごろでしょうか。

甘さだけじゃない、苦さや辛さや酸っぱさが奥行きを醸し出し、ハーモニーを奏でるような人生を表現したムービーでした。

 

人生100年時代となり一生のうちで働く時間を考えた時、20〜40歳、40〜60歳、60〜80歳という区切りで考える「人生三毛作」と「40歳定年制」の考え方を教えて頂きました。

確かに、あまりに早い社会の変化の中、10代・20代で得た知識だけで走り続けていくのは不可能です。

企業にとっては、新卒採用をずっと雇用し続ける「終身雇用制度」は負担が大き過ぎることは、少し前に日本を代表する大手企業のトヨタの社長の発言の通りです。

また、40歳以降の社員はコストが高く、仕事と給料が合わなければ、社内で失業者になる可能性もあるという現実も目を背けるわけにはいきません。

企業も、中途採用を積極的に行い、社内の「入れ替え」を行い新陳代謝を促していく必要があり、同時に個人にとっても「学び直し」から逃げずに、自分にとって本当に必要な知識やスキルを身につけるべく行動しなければならない時がやってきたようです。

 

やりたいことや好きなことに向かって走っていくのが、一番のエネルギーになるとすれば、自分の本質的目標をしっかりと認識することがとても重要となります。

そのための学びがTFA2nd.のプログラムです。まずは、自分を知ることから始まります。

こちらの人生時計をご紹介くださり、45歳でまだ午後3時ですよ!54歳でやっと18時!
夜は長い!これから何でも自由にできるとミドル期を迎え、クライシスを感じていた多くの方を勇気付けてくださいました。

 

羽生さんのメッセージは、たくさんの方の心に響いたことが、アンケートのコメントからもよく伝わります。

それは、羽生さんご自身の生き様やお人柄に大きな要素があるのだと思います。

大学在学中にリクナビへの準強制的登録に疑問を抱き反発したことで、4年制大学を卒業してもどこにも採用されなかったことや、その後のニート生活や経済的に苦しかった時期の話を、笑い話にしてくださる大らかさが、日経という大手メディアの編集長という肩書きを忘れさせてくれるほど、心の距離を縮めてくれました。

また、新規プロジェクト立ち上げ当時の同僚や社内の人間関係のお話も、妬みや嫉妬の対象となっても強く逞しく払拭していく格好良さに、これからの時代を生きる女性のため、社会のために仕事をしているという強い信念と使命感を感じました。

「新しいことをしようとすると必ず足を引っ張る人がいるけれど、自分の信念と使命感を持って跳ね除けてください!」

この力強いメッセージに、多くの方が励まされたことと思います。

羽生さんは家事や育児を両立しながら働く女性であり、また日本ではまだ数少ない女性の管理職としても、フロンティアとして風上に立ち、何本も(矢)を受けても倒れずに進み続けるお姿に、心惹かれるのかもしれません。

 

TFA2019のキックオフとして、素晴らしいご講演をいただきました羽生さんに、心から御礼を申し上げます。

ご参加の皆様も、お忙しい中お越しくださり、ありがとうございました。

 

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