TFA2nd.2020  Step05「労働と経済」の開催報告
「とくしまフューチャーアカデミー2nd」
第5回目の講座が、12月12日(土)

13:00~16:00 オンラインで開催されました。

テーマは「労働と経済」
講師は小安美和さんです。
(株式会社Will Lab 代表取締役CEO)
第5講が目指すこと:1
女性×はたらくを取り巻く課題を考える
働く女性の現状と課題を認識し女性活躍先進国の事例や他県の事例から、徳島県独自の展開を考える。
女性管理職の登用、賃金格差是正などジェンダーギャップ解消と経済の関係を学びました。
第5講が目指すこと:2
これからのリーダーシップに必要なスキルを学ぶ
これからの時代に求められる実践力を学ぶ
 ■課題設定力・課題解決力(×ロジカルシンキング)
 ■プレゼンテーション
 ■チームで取り組む力
ということで、
なぜ 女性×はたらくなのか
なぜ 地方×中小企業への働きかけが大切なのかをお話いただきました。
日本は2013年を境に人口が減少しており、2030年までに生産年齢人口は909万人減少すると試算がでており、2013年以降求人広告を出しても人が集まらず企業からの「人手不足」の声が上がっているとのことでした。
労働力の減少は、
・経済において労働力不足が企業成長の障害となる。
・企業側は労働力確保の工夫(多様な人材の活用、生産性の向上)が必須
ということですが、ここで注目することは、働きたくても、働けない人が約315万人/428万人いるということ。
・出産・育児のため105万人
・適当な仕事がありそうにない97万人
・健康上の理由38万人
・介護・看護のため16万人
また、働く女性が出産で退職する女性は約5割いる現実。
東京都で大企業に務める女性は、ほぼ100%出産をし、育児休暇を取得して復帰するとのことですが、日本の中小企業は企業数の99.7%を、従業員数68.8%ということなので、地方で中小企業に勤めている女性には働き続けることが当たり前ではないという厳しい現実があるようです。
・育児休暇や介護休業など制度があっても制度を利用する風土がない。
・保育園はあるけど、安心安全に預けられる保育園がない。
・家事・育児は女性の役割
・家事・育児を完璧にやったら働いても良いと夫に言われた
・義父母から、やっぱり子供が小さいうちは母親が育てるのが当たり前といわれる
など、性別分担意識が強いことが原因であるとのことでした。
お隣の韓国・日本は特にこの性別分担意識が強いとのことでした。
また、無意識の偏見という問題があり
男性というだけで、能力が高いと判断されたり、初任給を高く見積もったりと無意識に判断してしまっている例として、1970年代に「男性比率95%」という超男性社会の業界だった米国のオーケストラが採用方法を変え、オーディションを行う前、演奏者と審査委員の間にスクリーンを置き、演奏者が見えなくすることによって、審査委員は音だけで評価した結果、女性の合格率は50%上がり、1970年に5%だった米国オーケストラの女性比率は現在40%となっているお話や、組織の中で女性が直面する者の一つに、「無意識のバイアス」というものがあり、全く同じ履歴書でも、男性名か女性名かで評価が大きく変わるということを聞きました。
女性が、働く上で様々な問題があることを再確認した時間となりました。

この様々な問題(問題とはとらえておらず、働いていてなにかもやもやするなと思うこと)をロジカルに考え、データ化し発言することが大切であることを学びました。

最後に、先生がおっしゃられた言葉
① まず、当事者意識を持って、声を挙げる
② 多様な働き方を主張
③ 無意識の偏見をなくしていく努力をする
先生の締めの言葉で、

「女性はWill(こうしたい)ではなくMust(こうしなければならない)で生きている人がとっても多いように感じたので社名にWillをいれました。大きな環境の変化の中でWillある人がWillを実現することによって社会を良くしていくと思っていて、MustではなくWillを言葉にして道を切り開いていっていただきたい。」とおっしゃられたとき、Must(こうしなければならない)って思うよりWill(こうしたい)と思って生きていきたいと思いました。

開催報告カテゴリの最新記事