2023年度 主な事業

特定非営利活動法人 GWEI – ジーウィアイ -の 2023年度(2023年5月〜2024年2月)に行った主な事業をまとめています

2023年5月〜2024年2月

  • グループリフレクション(5〜7月)
  • 女性つながりサポート事業(6〜24/3月)
  • 交流会(6月)
  • 女性のライフサポート研修プログラム ~生きづらさを抱える女性支援団体のための研修プログラム~ 西日本会場(10月)
  • 宇和島視察・女性防災リーダー育成研修への登壇(6月)
  • とくしまフューチャーアカデミー2023(11〜24/3月)
  • つながりカフェ(11〜24/3月まで月一回開催)
  • クリスマスギフト企画(12月)
  • 寄付月間~Giving December~賛同企画「シークレットサンタ」(12月)
  • 第3回阿波女活躍サミット2023 パネルディスカッション登壇24/1月)
  • 2024年新年交流会開催(`24/2月)

2023年度 活動報告

①グループリフレクション


開催日:2023年5月〜7月
開催場所:オンライン
参加者数: 15人

2023年度の始まりに、NPOメンバー、TFA修了生、ピアサポーターから参加者を募り、2週間に1回合計4回開催した。グループリフレクションは、「参加者同士の交流や相互理解を深める」「心理的安全性が保たれた場所での自己開示」「心や頭の中にある想いを言語化するためのトレーニング」「積極的に聴くアクティブリスニング」を目的に毎年実施している。
2023年度のテーマは「あなたはどんな人ですか?」「こうありたい未来」「具体的な未来のビジョン」「未来へ向けてのアクション」。各テーマごとに1人5分で発表し、内容に対してメンバーから5分間で自己理解が深まる質問やフィードバックを行い、他者との交流による多角的視点を自己成長へつなげることを意識している。今回も、心理的安全性のある所で自分のことを語れる場所となり、交流や自己理解を深める機会となった。また、ファシリテーターとしても成長の機会と
なっている。

②女性つながりサポート事業


開催日:2023年6月~2024年3月
開催場所:徳島県内全域・オンライン
支援対象者:徳島県内の孤独・孤立で困難や不安を抱える女性と女の子
稼働スタッフ:のべ192人
R5年度事業終了時 公式LINE登録者:1,287人
相談対応件数:459件
居場所づくり:1,029人
養成講座申込み:56人・登録:49人
生理用品の提供:3,667件

3年目の事業となる女性つながりサポート事業は、昨年同様に①相談支援 ②アウトリーチ・伴走支援 ③居場所づくり ④ピアサポーター養成講座 ⑤生理用品の無償提供を県内全域で行った。今年度は49名のピアサポーターが活動を希望し登録した。
県内全域をカバーするため4つのエリアに分け、支援が行き届いていないエリアや未実施のエリアが無いよう地元のピアサポーターとの連携を密にし実施するよう努めた。
継続することで徐々に認知も広がり、生理用品の提供や居場所づくりではリピーターの利用者を見かけることも増えてきた。また、利用者同士で交流ができ、新たなコミュニティが生まれていることも大きな成果だと感じた。その他、利用者からの積極的な意見や提案も出るようになり、2024年元旦に起こった能登半島地震の直後には、「防災のための講座を開催してほしい」という声を受け開催した。
今年度居場所づくりでは新たな試みとして、リユース品譲渡会を開催したところ、利用者からも不要なものを持っていきたいと申し出が多く、不要なものを手放し必要なものを持って帰る循環を作ることもできた。
生理用品の無償提供では、生理の貧困に対する理解も広まり体調不良に関する相談が増えるとともに、各市町村や学校での必要性を感じ独自の取り組みが生まれている。

③交流会

開催日:2023年6月
開催場所:ホテルグランドパレス
参加者数:16人

今回の交流会では、GWEIメンバーに加え、「つながり支援 ピアサポートとくしまのピアサポーター」や「TFAの修了生」も参加し親交を深めた。GWEIに名称変更となって初の交流会となったことで、皆さんから「ジーウィアイ」と名称に慣れる練習からのスタートとなった。楽しい会話と美味しい食事を楽しみつつ、参加者全員がそれぞれの近況報告をしたの後、それぞれのテーブル毎にご自身の成長や未来について語り合う時間を持った。皆がそれぞれの環境で頑張っていることを聞き、励まし合い、勇気をもらえた素晴らしい時間となった。意見やエールの交換ができるこの様な機会は、お互いを元気にしやる気にも繋がるため定期的に開催していきたい。

④女性のライフサポート研修プログラム

  ~生きづらさを抱える女性支援団体のための研修プログラム~ 西日本会場

主催:一般社団法人 若草プロジェクト、特定非営利活動法人 日本NPOセンタ―
協力:独立行政法人 国立女性教育会館 開催日:2023年10月20日(金)~21日(土)
開催場所:ホテルフクラシア大阪ベイ
参加人数:50名 徳島からの参加者:2名

「暴力・虐待被害」「貧困・経済的困窮」「ひとり親」「性被害」など、女性が抱える困難な状況に対して、近年多くのNPOが多様な支援を行っている。一方、年間の予算規模が5,000万円以下の団体が6割を超え、「人材確保・育成」や「収入源の多様化」を組織課題として挙げる団体が半数を超えるという実態があり、継続的な組織運営に不安を抱える団体も多い。こういった女性支援団体が一堂に会して研修を行うことで、女性支援への理解を深めると共に、支援団体同士のネットワーキングを目的として実施された。
当団体からは笠井代表と正治が研修に参加した。1泊2日の集合研修ということで休憩や食事、交流会などの時間も積極的に活用して参加者同士で親交を深めながら情報交換や課題共有などを行った。活動10周年を迎える当団体の今後の活動の方向性などについて改めて考えるきっかけとなった。

⑤宇和島視察・女性防災リーダー育成研修への登壇

開催日:2023年6月24日(土)~25日(日)
視察場所:宇和島市(西日本豪雨災害被災地)特定非営利活動法人U.grandma.Japan
参加者数:30人
徳島からの参加者:5人



H30年西日本豪雨災害の被災地となった宇和島市で、災害をきっかけに立ち上がった特定非営利活動法人うわじまグランマが「女性防災リーダー育成研修」を開催するため、代表の笠井が講師依頼を受け、メンバーと一緒に宇和島を訪問した。災害の大きかった吉田地区を中心に地元の方にお話を伺い、吉田町図書館では災害時の写真のパネル展示があり、地震だけでなく、様々な災害に対し日ごろの備えについて考える機会となった。その後、子ども食堂や学習支援など広く活動を行っているうわじまグランマの事務所を訪問し、活動について詳しく知ることができた。翌日は子ども食堂に参加し、子どもたちが参加する防災ゲームの様子を見学した。午後は、笠井代表が女性防災リーダー育成研修に登壇し、徳島の取組みを紹介し、女性がジェンダー視点を持って意思決定過程への参画することの必要性について話した。

⑥とくしまフューチャーアカデミー2023


開催日:2023年11月~2024年3月までに本講座6回、特別講義4回、ほかリフレクション、個別ミーティングなどを適宜開催
開催場所:ときわプラザ、神山町、オンライン
修了生数:17名
スタッフ:のべ94人
参加者:のべ286人

徳島県から受託した「とくしまフューチャーアカデミー(TFA)」を通じ、政策・方針決定過程への女性や若者の参画機会の拡大を目指し、人材育成に注力した。
2018年からの実績をベースに、今年度は、特に徳島の地域性を活かした講座を企画。具体的には神山町・神山まるごと高専への視察を実施した。神山町の軌跡や地域課題に取り組む姿勢と活動、そのインパクトについて現地で体感する機会を提供できた。また、「政治的な視点」を学ぶ講座では、初の試みとして、県内で活躍する女性議員3名を招き座談会を開催。身近な地域で活躍する議員の生の声から、女性の社会参画・政治参画の必要性を学ぶことができた。
他の講座でも、多様な講師陣により「社会とつながる私」「社会の一員としての私」を自覚できるような参加型・対話型の講義を開催。「パブリックコメント」の書き方を学ぶ特別講義では、講義後、徳島県に対して実際にパブコメを提出するなど、具体的な社会参画につなげられる機会を提供した。
さらに、学びを充実させるため、本講座の他にもリフレクションやメンターグループによるプレゼン相談などのサポートを行った。プログラムの最終段階では、「わたしの未来、地域の未来」というテーマのもと、受講生が自身のビジョンやアクションプランについてプレゼンテーションを行った。その後の交流会では、互いを称え合い、今後の活動に向けて励まし合う様子が見られた。講座全体を通じて、社会に目が開き自己決定していく人の背中を押す内容となったと自負している。
本事業は、過去の修了生がスタッフとして関わり運営を行っている。質の高い学びの提供のみならず、より良い社会を目指すシスターフッドの好循環を生む場ともなっていることも、誇れる点の一つである。

⑦つながりカフェ


開催日:2023年11月~2024年3月まで月一回開催
開催場所:しらさぎ台まちづくり活動センター
参加者数:のべ96人
スタッフ:のべ30人

徳島県生活困窮者自立支援プラットフォームにおける活動支援団体に選定頂き、徳島県生活困窮者支援活動経費助成事業費補助金を活用し、つながりカフェを開設した。当団体の支援対象者である孤独・孤立で困難や不安を抱える女性の声を受けて、県内にたくさんできた子ども食堂に参加できないと感じる未婚女性や子どもを持たない女性、高齢女性、大勢のにぎやかな場所が苦手な女性や子どもの居場所として月1回開催した。食事は旬の野菜を多く使い、健康に良く栄養価の高いメニューを考え、副菜まですべて手作りで提供している。利用者の中には県西部や南部からの参加者もあり、毎月の開催を楽しみにしているというアンケートの回答も多い。食事の提供だけでなく、スタッフとの接点も多くなり、悩みや心境を話してくれる機会も増えており、相談支援に繋がる場となっている。

⑧クリスマスギフト企画

開催日:2023年12月24日
支援対象者:25名

阿波銀福祉基金の助成を受けて、当団体の支援対象者である「孤独・孤立で困難や不安を抱える女性」や経済困窮の状態にある女性を対象にクリスマスギフトとして、着る毛布や大型ブランケットを送った。支援の現場では、食品の値上げで生活が苦しくなっているという声や電気代やガス代など光熱費の高騰で暖房器具の使用を控えているなどの声を受け、少しでも温かな気持ちでクリスマスを過ごしてほしいとの思いで企画した。ピアサポートとくしまの公式Lineや当団体の各種SNSを通して案内を行った結果、応募総数346件、厳正なる抽選の結果25名にクリスマスイブに到着するよう発送を行った。

⑨寄付月間~Giving December~賛同企画「シークレットサンタ」

開催日:2023年12月24日 支援対象者:21人

寄付月間~Giving December~は「欲しい未来へ寄付を贈ろう」を合言葉に、毎年12月に全国的に行われる寄付の啓発キャンペーンであり、当団体はその賛同パートナーとして寄付に関するイベントなどを開催している。今年度はクリスマスギフトを希望する困難を抱える女性や生活困窮家庭の子どもなどが希望する商品を、寄付でクリスマスプレゼントとして贈る企画をした。短期間の募集であったが、賛同者のサンタさん16名から総額88,633円の寄付をいただき、子ども服や図鑑、トランポリンや自転車などを贈ることができた。見知らぬ誰かから贈られた善意のギフトに対し、「いつか自分も誰かの役に立てるようになりたい」と多くの感謝の言葉が届いた。 詳細は報告書 ▶︎ こちら にて。

⑩第3回阿波女活躍サミット2023 パネルディスカッション登壇


開催日:2024年1月30日(火)13時30分~16時30分
開催場所:ブライダルコアときわホール
主催者:徳島県経営者協会

県内の経済団体が毎年交代で開催している「阿波女活躍サミット」で代表の笠井がパネルディスカッションのコーディネートを務めた。2023年度の主催者である徳島県経営者協会は、「女性がイキイキと活躍できる環境を創出し経済の活性化を図ることと、人口減少社会にあって女性の活躍は必須であり、女性が働き甲斐を感じて意欲的に働き続けることができるために必要なことをそれぞれの立場で考えることを開催目的としている。
1部の基調講演では「女性が地域を強くする」というタイトルで消費者庁長官新井ゆたか様がご講演をされた。2部のパネルディスカッションでは、「それぞれの立場で女性の働くを考える」をテーマに、大学生3名、企業社員3名、経営者2名がパネリストとして登壇し、約90分間議論を交わした。最後は、経営者協会副会長の中村晃子様の「宣言」で閉会となった。

⑪2024年新年交流会

開催日:2024年2月18日
開催場所:ホテルグランドパレス
参加者数:15人

NPOメンバー、ピアサポーター、TFA受講生の皆様のほか、ゲストとしてTFA 2023のキックオフの講師を務めてくださった永田公彦先生にご参加いただいた。
NPOの活動報告、徳島県災害ボランティア先遣隊として参加したメンバーからの輪島市のボランティア活動報告、ゲストスピーチに加えて、後半は初めての取り組みとなる参加者全員のリレートークを行った。
「ピアサポーターの活動で意識が変わったり、気づきがあったこと」「TFA受講後、仕事やプライベートで変化があったこと」など、皆さんが胸の中にしまってある大切な思いを言葉にして発していただき、温かみのある優しい時間を一緒に過ごすことができた。日ごろは活動の現場でしか接点のないメンバー同士が、リラックスした雰囲気の中で互いを知り親交を深める機会として今後も開催していきた。

振り返り

TFA2023 第2講ワークショップ

令和6年度ピアサポーター修了式

女性つながり支援 生理用品の提供(勝浦町)

TFA2023 第4講

各種チラシ(1)

各種チラシ(2)